ABOUT
- Zero O'Clock
〈住所〉〒811-0321福岡市東区西戸崎4-1-1「うみなかテラス」の大型開口部から入ってすぐ左手 〈アクセス〉①JR香椎線西戸崎駅より徒歩5分②西鉄バス西戸崎駅前より徒歩5分③福岡市営渡船西戸崎待合所より徒歩6分④福岡都市高速アイランドシティ出口より車で志賀島方面へ約15分(駐車場3台程度あり※大きなイチョウの木の下が駐車スペースです) 〈mail〉zerooclockwork☆gmail.com(☆を@に変えてください) Zero O'Clockは海に面した福岡市の小さな街・西戸崎にある本屋です。 0時(Zero O'Clock)という時間は、1日の終わりであり、始まりでもあります。私たちはそれぞれに終わりの見えない問題を抱えながらも、同時に、常に新しい世界を生きてもいます。今日がどんな1日であったとしても、ここが誰かにとって新しい歌を歌える場所であること、昨日が今日に変わる瞬間のような、今日が明日に変わる瞬間のような場所であることを願ってお店をオープンしました。 以下、オープンしてしばらく経った頃に店について店主が書いた文章です。 "Zero OʼClock がある⻄⼾崎は海に⾯している。⼀応福岡市に含まれてはいるが、海の中道から⻄⼾崎、志賀島と、細⻑い岬のような地形になっていて、志賀島の⽅に向かって進んでいくと、⾏き着く先は陸地ではなく海、⼣⽇をさえぎるものがない⽞界灘だ。私は知らず知らずこの海⾵に吹かれながら育ってきた。世界の果て、というと少し⼤げさにきこえるが、海上に光の道をつくりながら⽔平線の向こうに沈んでいく⼣⽇の美しさや、海岸に流れ着くさまざまな国からの漂着物を眺めていると、ときどきふと本当にそんなふうに思うことがあるのだ。ここが世界の果てなのだと。 いくつかの偶然が重なり、そんな場所で本屋をすることになった。板を組み⽴てて本棚をつくるところから仕⼊れルートの⼿配、本選びなどを、数か⽉かけて⼿探りで⾏い、拙いスタートをきった。約4.5坪のせまい店に並べる本は、せめて広い世界に通じるものでありたいと思い、何百年もまえに書かれたものやSF、海外の⼩説、エッセイなどを、新刊にまじえて置いた。その結果、不思議で、もしかしたら⼾惑いや混乱すら起こしかねない棚になっているような気がする。でも、その混乱、⼟台から覆すような何かを、私ははじめから望んでいたのである。つまり、⾃分とは異質の他者を受け⼊れることができずに腐敗していく世界の⼟台をとりかえること。この世界の中で私⾃⾝が⽣きていくための道を⾒つけ出すことを。 とはいえ、私たちが⽣きる世界を構成する⼟台はあまりにも⼤きくて重たい。その⼟台は⻑い時間をかけて、権⼒や悪意によって凝り固まってしまっている。それでも、その⼟台の上にあるものが戦争と虐殺、⾝動きをとることのできない現実ならば、それをとりはらい、末端からでも、少しずつ、新たな現実をつくりはじめなければならないだろう。使い古されて腐ってしまった⾔葉ではなく、古い世界から運び継がれ、今もまだ完全に消えてしまったわけではない──実際私は何冊もの本の中にそんな⾔葉を⾒つけてきた──宝⽯のような⾔葉を磨きながら。そんな⾔葉の中に私たち⾃⾝が望む現実を幻視しながら。 そして、私がこんな⾔葉を書きつけることができる理由、私が何よりも好きなのは、この⼩さな店を⾒つけてくれる⽅々との⽇々の出会いだ。⽬まぐるしく変化する世界の中で、今、この瞬間に私たちが出会い、⾔葉を交わすことのよろこびは他のなにものにも代えがたい。そこには旅をしているときのような⾃由の感覚がある。打ち寄せては去っていく波、遠くから吹いてきてまた遠くに吹き渡っていく海⾵の隙間に、何か⾒たことのない景⾊が⾒えるような感じ。もしかしたら、世界の果ては、何か別の世界、次の世界につながっているのかもしれない。この場所でもう少しだけ⽬をこらしていたいと思う。" 西戸崎でみなさまにお会いできることをたのしみにしています。 2025年4月 店主