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優しい語り手 ノーベル文学賞記念講演

1,980円

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オルガ・トカルチュク著、小椋彩訳・久山宏一訳、岩波書店、2021年、B6上製、124頁 定価:1,800円(本体1,980円) 嘘や憎しみにあふれた情報の断片を優しさによってつなげ、神話的な力を蘇らせる「第四人称」の語りとは。絶えざる流浪、破局、全体主義を経験しながら、菌糸体のごとき独自の生長をとげた中欧文学の魅力とは。細分化する世界を星座のように再構築する新たな文学の可能性を、『逃亡派』『昼の家、夜の家』のノーベル賞作家が語る。 「こんにち、あたらしい物語の基礎を見つけることは可能でしょうか。普遍的で、全体的で、すべてを含み、自然に根差していて、豊かに状況を織り込み、同時にわかりやすい、そんな物語の基礎を。より大きな現実の範囲をあらわにしながら相互の結びつきを示し、コミュニケーション不能な個人的「私」の牢獄を超えていく、そんな物語はありえるでしょうか」(p35) 〈店主によるコメント〉 物語ることについて真摯に語る作家の話を聞いていると、時代によってすり減らされた物語への信頼が回復する。テクノロジーが暴走し、コミュニケーション不全が常態化した今の世界にこそ物語は必要だという思いが確かな根拠とともによみがえってくる。

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